あけましておめでとうございます。
さて、いろいろありました2007年
きっと今年も色々あるんでしょう。とにかく「夢」を捨てずに生きて行こうと思います
デュワッ
光魔暦(こうまれき)1511年、春。柔らかな南風がそよぎ、真昼の太陽は暖かい光を大地へと投げかける。
フジの国、そのひとつの都市の外れにある川の傍に、小さな家が一軒建っていた。木造のその家はロッジのような佇まいで、庭には様々な色の春の花が咲き乱れている。川のほとりで本を読む人物が一人。そして、その者に近づく人物が、一人。
「アギサ!」
川辺で本を読んでいた人物が、振り向いた。アギサと呼ばれたその者は青年であった。優しそうな風貌を持つ彼は瞳の色の同じ常磐色(ときわいろ)のローブを着ていて、天然パーマの茶色い髪を襟首まで伸ばしている。アギサは名前を呼んだ人物を見ると、すこし微笑んだ。
「そろそろ来るんじゃないかと思ってたよ」
近づいてくる者は女性だった。アギサと同じほどの年齢であろう。透き通るほど白い肌に、群青色の目を持ち、胸まで伸びた金の髪をそのままたらしている。彼女はアギサの隣に座った。
「…議院は現状を維持する方針で決定したらしいわね」
「うん」
彼女は美しい顔を不安そうに歪めた。
「もう一年も戦争が続いているわ」
アギサは目の前の川を見つめていた。さらさらと一定に流れる水を乱すものは何もなく、一点の汚れすらない。覗き込めば深くない所にある水底が見え、小さな魚が泳いでいた。
「どうして人は戦うのかしら」
「…愛する人を守る為じゃないかな。僕だったら、ドロリスと、この都の人々を守るため」
アギサは隣にいる彼女、ドロリスに向かってにっこりと微笑んだ。
隣国との仲が悪くなったのはほんの些細な出来事からだった。小国ながらも東は海に面し、多くの森林と平野に恵まれたフジの国。国民の30%が魔術を扱うことが出来、文明の発展も進んでいた。一方隣は、国土の半分が砂漠である不毛の大地を所有している貧しい国。―――五十年前、この隣国からフジへ援助の申し出が来た。初めのうちは援助も問題なく行われていたのだが、ここ数年隣国の統治者が変わったことで援助の額が倍になったのである。承諾すればフジの国民が物資に困窮するのは目に見えており、何より援助の大部分が隣国の国民ではなく上層部の手見わたるのがわかりきっていたので、議院はこれを拒否した。 その結果、相手が実力行使に出たのである。
「僕も招集される」
ドロリスは目をいっぱいに見開いてアギサの顔を見た。
「どうして・・・?あなたは戦闘向けの魔術者ではないのに」
「うん。だから、戦闘には参加しないよ。中央都市で行われている研究に加わって欲しいとのことなんだ」
「何の研究なの?」
「・・・人を、不死にする研究。剣で刺されても、矢で射抜かれても、決して死なないような身体に変化させる研究」
「そんなことは無理よ!」
ドロリスは満身の力をこめて言った。
「不死なんて、人外の力よ!生態系を歪めたら天罰が下るわ」
「でも、これ以上人が死ぬ前に手を打たないと。それがたとえどんな方法だとしても」
アギサの顔は真剣そのものだった。
「どんなに時間がかかっても、必ずドロリスの居る所に戻ってくるから」
アギサはそっとドロリスの頭を撫でた。金の髪が彼の指の間をするりと抜ける。
「・・・ええ。必ず戻ってきて」
今のあなたのままで。そう心で呟き、ドロリスは彼の肩に頭を預けた。
翌年、双方互角と思われた戦いが一夜で終止符を迎える。月も出ない真夜中に、フジの国の兵士およそ千五百人が夜襲をかけたのだ。五万人の敵軍は壊滅した。亡骸は、全身の血を吸われていた。フジの国の勝因は、アギサを筆頭にする研究の成功である。ここで戦争は終結し、平和を取り戻したかに見えるが、実際は逆であった。血に飢えた兵士たちは自国の者までも襲い、血を吸いはじめたのだ。そして血を吸われた者はその者たちと同類になる。この後より血に飢えた吸血生物を退治せんがための長い戦いが始まるのである。
アギサと仲間は罪を問われ、死刑を宣告されたが彼らもまた吸血鬼へと化していた。大群の吸血鬼の頭に君臨した彼は後の世数百年と生き続け、慈愛の魔術師と呼ばれた面影は消えてなくなり、国の恐怖の象徴となる。
光の魔術を操るドロリスはアギサの敵となった。彼を元に戻すべく研究を続ける一方、闇の力で強くなった吸血鬼に対抗する技を数多く編み出した。浄人の名家、ヘグニック一族の礎を築き上げたのは彼女である。
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蝉の声が響く、夏本番。
「あついーんだけど…」
間の抜けた声で暑さを訴えてみても、解決の方法は無し。
夏休みなのに、制服を着て、学校へと行く。理由は一つ。九月の文化祭にむけての準備をするためだ。
張り切ってるのは一部の人だけで、なにも夏休み始めの週から集まること無いんじゃないか…というのが大部分の意見だった。かくいう私もそれに賛成の一人である。
それでもちゃんと来ちゃうのは、家にいても暇だし、皆といると楽しいからなのかな。事実、クラスの半分くらいは集まってるし。
「お前、涼香って名前なんだから、もっと涼しげにしてろよ」
「うっさい。アンタなんて海斗じゃん。そっちこそもっと涼しげにしてよねー」
材料の買出しにいってる奴ら(じゃんけんの負け組み)が戻るまで、雑談タイム。自分の席でグダッとつぶれていたら話しかけてくる人が一人、海斗。自販機で買ってきたポカリを目の前でグビッと飲み干すもんだから、私まで喉が渇いてきた。
「つーかさ、アンタ、彼女放っといていいわけ?」
「いや、そんなに毎日一緒にはいねーし。うっとうしいじゃん」
「ふーん。そんなもんか」
「そんなもんだ。お前こそ人の心配してないで彼氏作れよ。せっかくの夏なんだし」
「余計なお世話だ」
私は海斗から目を逸らして窓枠にだらしなく寄りかかった。サッカー部が部活をしているのが見えた。この炎天下で、ボールを取り合って校庭中を走り回る姿には脱帽である。
「お前さ、マジで好きな人とかいないの?」
「えー?」
海斗が面白半分で尋ねてくる。
「お前の恋バナ、あんま聞いたことねーし」
「…だってさ、彼氏いると疲れるじゃん?」
ちょっと間をおいてからこう答えた。窓に寄りかかったまま、目線だけを海斗に戻して。
「は?」
案の定、間の抜けた奴の声が返ってきた。
「どこ行くーとか、今日会えるのーとか、メール返してねーとか、そういう無意味なやり取りでプライベートな時間を取られんのが嫌なの」
「…お前、変わってんな」
「よく言われる」
本当に、恋愛が何なのかわかんない。それって意味のあることなの?何のために人は人を好きになるの?
考えたって答えは出ない。
だから誰とも付き合ったりしない。
廊下から話し声が聞こえてきて、買い出し班が帰って来たことを告げる。
「あーあ、準備始まるぜ」
「そのために来たんだもん、しょーがない」
私と海斗は嫌々ながら席から立ち上がった。
「まあ、いい恋愛できるといいな」
そんな適当な言葉に、私は何も返事をしなかった。
恋愛なんかしなくたって今が楽しければそれでいい。
江戸の夏は暑い。特に今日は、目が覚めたときからそうであった。いや、逆か。余りの暑さに目が覚めたのだ。
こんな日は日がな一日、縁側でごろごろし本を読み、風鈴の音に耳を傾け、日が真上まで昇る頃に西瓜(すいか)を食らって過ごすのが一番だ。
蝉の声が庭に響く。ジーワジーワと、なぜそんなに元気に鳴けるものなのかと問うてみたくなる。
着物の上はだらしなくはだけているが、そんなことを気にしていられる日では無い。あぐらを組んで、読みかけの本に目を通す。
表でおっ父が商いをしている声が響く。今日のこの暑さだ、たらいの中、氷水の中でひんやり冷えたウチの野菜はさぞ売れるだろう。
「りんたろーう!」
垣根の外から、声がした。目をやれば、裏戸からこちらを見ている女子(おなご)が一人。
濃紺の布地に桃、水色の朝顔が咲く浴衣。赤の帯できっちりしめている。相変わらず、意匠をこらしている…が。
「佳代子、何しに来たー?一番良い浴衣まで着て、随分めかしてるなぁ」
「今日は祭りだよ。昨日言っといたのに。まーた忘れてるんだから」
そういえば、昨日そんなこと言われた気がする。
「祭りは夕刻からだから、それまで遊びに来たの」
「あー」
狙いは西瓜か。
「じゃあ、ちっと中入って待っとけ」
本を閉じて、立ち上がる。座敷と板張りの部屋を一つずつ抜ければ、表の八百屋まであっという間だ。
「おっ父、佳代子きた。西瓜もらわぁ」
「おー、好きなの持ってけ」
おっ母は隣の肉屋の女将と喋っていた。きっと肉と野菜の交換話だ。しめた、今夜は肉が食える。
一番旨そうな西瓜をたらいから出して、台所まで持っていった。キンキンに冷えた西瓜を包丁で切ってく。今食べる分と、夜皆で食う分。西瓜を抑える左手に冷気が伝わり心地良い。皿に盛り、持って行く。
「よー、出来たぞ」
「待ってました、これだから鈴太郎ん家好きよ」
頂きますを言うのも、西瓜をかじるタイミングも、ついでにかじった場所も、同じ。これだからよく「兄妹みたい」と言われるんだ。
「おいしい」
にこにこしながら呟く佳代子の横で黙って西瓜をかじる。
「ねー、祭り終わったら、今度は花火やろうね。川丸とか、茜も呼んでさ」
「おー」
見上げれば雲ひとつなく、青い空にくっきり浮かぶ太陽。
うだるように暑い日でも、結構楽しい。
「明日は川にでも行こうかー」
「いーねぇ」
口から飛ばした西瓜の種が、庭へ転がった

行ってきました、英国式アフタヌーンティー(*・∪・)
スコーンが予想以上にふわふわ、サクサクでビックリ!
デザートも全部で4種類、かなり食べ応えがありました♪ゼリーはかなりあっさりしていて、最後に残しておいて正解でした。
ココナッツのクリームは甘すぎず、上に乗ったベリーとパインが程よい酸っぱさを加えててGOOD♪♪
ただ、無理して全部食べたら胸やけが…(´□`;)
腹八分目って大事ですね;